
- 介護アロママスターインストラクター
- タッチングアロマインストラクター
丹羽真由美さん
【出会い】忙しさの中で出会ったアロマ
40代前半の頃、毎日とにかく忙しくて、体も心もいつも疲れていました。
「体がきつい」ことが当たり前になっていた時期だったと思います。
そんな時、友人からアロマテラピーを教えてもらいました。
最初に参加したのは、化粧水づくりの講習会。
ラベンダー、フランキンセンス、ゼラニウムを使った香りに触れて、「香りでこんなに変わるんだ」と驚いたのを覚えています。
少しずつ、自分の不調がやわらいでいきました。
【家族】子どもたちに寄り添う香り
長男が小学校1年生の時に、母子分離不安症と拒食症を発症し、心も体も 心身がとても不安定になり、登校拒否になりました。
そこで、植物のチカラをお借りしようとアロマを手に取りましたが、息子は強い香りが苦手でした。
たくさんの香りの中から、息子はオレンジとグレープフルーツを選び、やさしい柑橘の香りから始めました。
無理をせず、その子に合う形で寄り添う。それが大切なんだと感じました。
最初は限られた香りしか受け入れられなかった化学物質過敏症の息子ですが、今では「どの精油の香りも心地いい」と言うようになりました。
そして、自分が不調な時には、「オカン、アロマ塗ってー」と自然に言ってくるようになったんです。
きっと、自分自身で“体感”しているのだと思います。
下の子にはラベンダーを使っていました。いつも誰よりも早く起きて、私を起こしてくれる知的障がいのある娘がいるのですが、初めてラベンダーを使った翌朝、あまりにもぐっすり眠っていて、なかなか起きてこなかったことがありました。
「こんなに眠れるんだ」
と驚いたのを覚えています。
少しずつ落ち着いていく子どもたちの様子を見ながら、アロマは「ただ癒されるもの」ではなく、安心感につながるものなんだと思うようになりました。
【ぬくもり】“魔法の手”と言ってくれた息子の言葉
講座や活動の中で、ハンドケアの写真を撮ることがあります。息子も娘も手がとてもキレイなので、時々モデルをお願いするんです。
ある時、
「2人とも手がキレイでいいなぁ。お母さんも若い頃はキレイな手って言われてたんだけど、シワシワになっちゃったなぁ」
と何気なく言ったことがありました。
すると15歳の息子が、
「でもオカンの手、魔法の手やからええやん♪」
と言ってくれたんです。
その言葉が、本当にうれしくて。年齢を重ねて変わっていくことを少し寂しく感じていた気持ちが、そのひと言で全部あたたかく包まれた気がしました。
【想い】寄り添える人になりたかった
自分自身の経験を通して、障害のある子どもを育てる家庭や、親子に寄り添いたいと思うようになりました。
そんな時に出会ったのが、協会のタッチングアロマ講座です。
まずは無料講座に参加しました。
そこで感じたのは、技術だけではない“人のあたたかさ”、そして原理事長のお人柄に惹かれました。
「これを伝えていきたい」
「介護アロマを広めたい」
そう自然に思いました。
やるなら講師になろう。
その気持ちは最初から決まっていました。
【講座】必要としている人に届けたい
不思議と、教えることへの不安はありませんでした。
それよりも、「必要としている人に届けたい」という気持ちの方が大きかったです。
実際に講座を始めると、本当にさまざまな想いを持った方が来られました。
介護をしている方。
障害のあるお子さんを育てている方。
誰かを支えながら、自分もがんばっている方。
講座中に涙される方もいます。
でも、その涙はどこか安心したような涙で、講座全体があたたかい空気に包まれていくのを感じます。
【喜び】目がキラキラしていく瞬間
アロマが初めての方もたくさん来られます。
最初は緊張していても、香りを体験すると、みなさん本当に目がキラキラしてくるんです。
香りの感じ方も人それぞれで、とても鋭く感じ取る方もいます。
クラフト作りや工作レクリエーションも「工作なんて久しぶりすぎて楽しい!」と喜んでくださる方も多くて、その時間そのものが癒しになっているように感じます。
【やりがい】私の方がしあわせをもらっている
私はこの仕事を、本当にいい仕事だと思っています。正直、想像していた何倍もしあわせをもらっています。
ひとりひとりの想いや目標に関わらせてもらえること。前向きな方々と出会えること。
そして、講師である私自身が刺激を受け、「もっと勉強したい」と思えること。
人と関わる仕事だからこそ、自分自身も成長させてもらっていると感じています。
【地域】人とのつながりを取り戻したい
人との関係性が薄くなった今、コミュニティや地域のつながりは大切だと思っています。
子どもも、お年寄りも、地域で自然につながっていく。
そんな世界が少しずつ実現していったらいいなと思っています。
講座も、できるだけフレンドリーな場にしたいと思い、お子さん連れも大歓迎です。
安心して来られる場所。ほっとできる場所。
そんな空間をこれからも作っていきたいです。
【未来】あたたかい社会を広げていきたい
私が願っているのは、「障がい」や「介護」という言葉が、もっと特別ではなくなることです。
隣近所で自然に助け合えること。ひとりで悩むお母さんや介護者がいなくなること。
介護アロマは、目に見えて体感できるものです。でも、本当に大切なのは結果だけではありません。
そこに生まれる安心感。つながり。「大丈夫」と思える気持ち。
それが何より大きいと思っています。
“お手当”には、人のぬくもりがあります。
つらいと思っている人に、この活動が広がって、少しでもあたたかい社会につながっていったらうれしいです。



